談話
桃太郎の話(2)
沖縄首里
本談話について
首里汀良町の渡名喜聡(となき さとし)氏による「桃太郎」の首里語訳。1分44秒。
渡名喜聡 |
‘うーんかしぬ はなし やいびーしが ʔuːŋkaʃinu hanaʃi jaibiːʃiga 「大昔の話ですが、」 |
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渡名喜聡 |
とぅくろー わからんしが ‘うしゅめーとぅ はーめーが くらち うてぃ. tukuroː wakaraɴʃiga ʔuʃumeːtu haːmeːga kuratʃi ʼuti. 「場所はわからないが、おじいさんとおばあさんが暮らしていた。」 |
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渡名喜聡 |
‘うしゅめーや やまかい たむん とぅいが はーめーや かーらかい ちん ‘あらいが ‘んじ ʔuʃumeːja jamakai tamuɴ tuiga haːmeːja kaːrakai tʃiɴ ʔaraiga ʔɴʒi 「おじいさんは山に薪を取りに、おばあさんは川に着物を洗いに行って、」 |
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渡名喜聡 |
はーめーが ちん ‘あらいる ばす かーらぬ ‘うぃーむてぃーから まぎむむぬ ぽとん ぽとんし ながりてぃ っち haːmeːga tʃiɴ ʔarairu basu kaːranu ʔwiːmutiːkara magimumunu potoɴ potoɴʃi nagariti ttʃi 「おばあさんが着物を洗っている時、川の上の方から大きい桃がドボンドボンと流れて来て」 |
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渡名喜聡 |
はーめーや ‘うぬ むむ とぅめーてぃ haːmeːja ʔunu mumu tumeːti 「おばあさんはその桃をひろって」 |
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渡名喜聡 |
まーさぎさるん ‘うすめーとぅ まじゅーんし かみわるやるんでぃ ‘いち maːsagisaruɴ ʔusumeːtu maʒuːɴʃi kamiwarujarundi ʔitʃi 「おいしそうだからおじいさんと一緒に食べようといって、」 |
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渡名喜聡 |
‘いち ‘いっぺー ‘うっさし やーんかい むっち けーてぃ. ʔippeː ʔussaʃi jaːŋkai muttʃi keːti. 「大層喜んで家に持って帰った。」 |
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渡名喜聡 |
むもー まるちゃぬ ‘うぃーんかい ‘うちきてぃ ‘うすめーとぅ たいし さかち さかさんでぃ さくとぅ mumoː marutʃanu ʔwiːŋkai ʔutʃikiti ʔusumeːtu taiʃi sakatʃi sakasandi sakutu 「桃はまないたの上に置いて、おじいさんと二人で割って割ろうとしたら」 |
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渡名喜聡 |
‘うぬ むむぬ わりてぃ なーかから ‘うじらーさぎさる いきがんぐゎぬ ‘うまりやびたん. ʔunu mumunu wariti naːkakara ʔuʒiraːsagisaru ʼikigaŋgwanu ʔumarijabitaɴ. 「その桃が割れて、中からかわいらしい男の子が生まれました。」 |
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渡名喜聡 |
‘うしゅめーとぅ はーめーや ‘いっぺー ‘うっさし ʔuʃumeːtu haːmeːja ʔippeː ʔussaʃi 「おじいさんとおばあさんは大層喜んで」 |
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渡名喜聡 |
なーや ぬーんち ちきゆがんでぃ はーめーが ‘いちゃくとぅ naːja nuːntʃi tʃikijugandi haːmeːga ʔitʃakutu 「「名前は何とつけようか」とおばあさんが言ったので」 |
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渡名喜聡 |
むむから ‘うまりとーるむん むむたるーんでぃち ちきらな んでぃ ‘うしゅめーが ‘やびたん. mumukara ʔumaritoːrumuɴ mumutaruːnditʃi tʃikiranandi ʔuʃumeːga ʔjabitaɴ. 「「桃から生まれているから桃太郎とつけようじゃないか」とおじいさんが言いました。」 |
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渡名喜聡 |
むむたるーや ちんてーてぃ ふどぅ‘うぃーてぃ ちからぬ ちゅーさる いー いきが ないびたん. mumutaruːja tʃinteːti huduʔwiːti tʃikaranu tʃuːsaru ʼiː ʼikiga naibitaɴ. 「桃太郎はまるまると太って生長して力の強いいい男になりました。」 |
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渡名喜聡 |
‘うしゅめーとぅ はーめーや むむたるー むむたるーんでぃ ‘いち ʔuʃumeːtu haːmeːja mumutaruː mumutaruːndi ʔitʃi 「おじいさんとおばあさんは桃太郎桃太郎といって、」 |
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渡名喜聡 |
‘いっぺー かなさ そーてーる ぐとーいびーん. ʔippeː kanasa soːteːru gutoːibiːɴ. 「大層かわいがっていたのです。」 |
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