日本の危機言語

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アラク  [a]laku  [名]   3  (山梨県奈良田)
(1) はたけ【畑】。1年目の焼畑。粟を植えることが多い。子供のころは親が焼畑をしていた。焼き畑のことはクロコーチなど山の名前で呼ぶ。
例文1
アシター
[a]ɕi̥taː
アラクウナイニ
[a]lakuu[na]inʲi
クロコーチ
[ku]loko[ː]ʨi
イッテ
it[te]
クルヨ
kulu[jo
「明日、焼畑を耕しに、クロコーチに行ってくるよ」
例文2
アラクイワ
[a]laku[i]wa
アーオ
a[ː]o
マクドーヨ
ma[ku]doː[jo
「アラク(1年目の焼畑)には粟をまくんだよ」
例文3
コトシノ
[ko]toɕino
アラカー
alaka[ː]
ヤッコケレバ
jak[ko]keleba
ヨイドーカ゜
joi[doː]ŋa
「今年のアラク(1年目の焼畑)は耕しやすければ(逐語訳:柔らかければ)よいのだが」
出典
小西いずみ、三樹陽介、吉田雅子(2022)「山梨県奈良田方言調査ノート」