日本の危機言語

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ブッサロー  buθ[θa]loː  [動]   2  (山梨県奈良田)
(1) なぐる【殴る】。「叩く」意。ノメス(深沢1957: 165)は昔の人が使った。クラーセル(同: 162)は知らない。ナク゚ルもあまり使わない。
例文1
ハラカ゜
[ha]la[ŋa]
タットーデ
tattoːde
ヒトー
çito[ː]
ブッサラッテ
buθ[θa]latte
ヒッチマットーヨ
çitʨimat[to]ː[jo
「腹が立ったので人を殴ってしまったよ」
(2) たたく【叩く】。
例文1
タローカ゜
ta[lo]ːŋa
ジローオ
ʥi[lo]ːo
ブッサラットー
buθ[θala]ttoː
「太郎が次郎をたたいた」
(3) うつ【打つ】。「かなづちで柱にくぎをブッサロー」は不可。「たたく」に近い。
例文1
ブッサラッテ
buθ[θa]latte
クレルヨ
kulelujo
「たたいてやるよ[子供をしかるときの表現]」
出典
小西いずみ、三樹陽介、吉田雅子(2022)「山梨県奈良田方言調査ノート」