日本の危機言語

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とぅり¯  turi  [動]   a  (宮古水納)
(1) (海が)(うみが)しずまる。なぐ【静まる。凪ぐ】。
備考 同系のことばは薩摩など本土方言にも見られる。〈とぅ〉は〈とぅまい〉「止まる」〈とぅみ〉「止める」の〈とぅ〉と同根で、関連のことばとして、本土方言に見られる〈とろ〉「波や風の穏やかな状態」や〈とぅるん〉「とろむ・止まる・静まる」もある。意味の類似性に加えて〈とぅり〉「凪ぐ」〈とぅまい〉「止まる」〈とぅるん〉「止まる」はすべて高起式対応、すなわちa型のアクセントに分類されるため、アクセントの面からも同じ語根を共有していることが示唆される
アクセント資料
(1)
とぅりだたん
turidataN=
X-datan
(2)
とぅりぐまた
turigumata
X-gumata
(3)
とぅりーどぅ
turi:du
X.cvb=du
ぶい?
bui?
...
(4)
とぅりーどぅ
turi:du=
X.cvb=du
ぶい
bui
...
出典
セリック・ケナン、大浦辰夫(2022)『みんなふつ語彙集』国立国語研究所みんなふつ語彙集. http://doi.org/10.15084/00003679
同源語
地点 語形(音韻・音声表記) 音声 語形(仮名表記) ア型/類 意味 出典
八重山波照間 tu̥riruɴ
とぅりるん˥˩ F 凪ぐ。静かになる セリック・麻生・中澤(2023)