日本の危機言語

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かなま]い  kanamai  [名]   m1  (宮古水納)
(1) あたま【頭】。
例文1
がーっふぇーどぅ
gaːffeːdu
とぅり]ー
turi]ː
きたい
kitai
「たくさん取ってきた」
例文2
がーっふぇーどぅ
gaːffeːdu
とぅり]ー
turi]ː
きたい
kitai
「たくさん取ってきた」
備考 〈かなまい〉系のことばを「頭」の意味で使われるのは宮古語諸方言である。同源の形式が八重山諸方言にもあるが、「ユウガオでできた、水を入れる器」の意味で使われる。ただし、波照間方言では宮古語の〈かなまりゃ〉「~頭(罵り言葉)」に対応する〈かなばらん〉<〈*かなばり-あ〉「よくない頭」の語形も見られ、八重山でも頭を指す用法が(わずかながらにせよ)認められる。琉球では頭のことをもともと〈つぶる〉系のことばで言い表しているから、南琉球の〈かなまい〉系のことばは本来「ユウガオでできた器」の意味を持っており、その器の形が円いことから、比喩的に「頭」の意味に転じたと思われる。ちなみに、〈つぶり〉も日本語の「つむら(円くてふっくらとする様)」が示すように「円い」の意味を含むことばと関係している
アクセント資料
(1)
かなま]いまい
kanama]imai
X=mai
あらん
araN
...
(2)
うれー
ure:
X=mai
ん]め
m]me
...
かなまい[まい
kanamai[mai
あらん
araN
出典
セリック・ケナン、大浦辰夫(2022)『みんなふつ語彙集』国立国語研究所みんなふつ語彙集. http://doi.org/10.15084/00003679
同源語
地点 語形(音韻・音声表記) 音声 語形(仮名表記) ア型/類 意味 出典
宮古池間西原 kana]mai
かなまい 林・セリック(2018)
宮古砂川 kanamaɿ
かなまイ゜ セリック(2018)
八重山波照間 kḁnabariɴ
かなばりん˥ H ヒョウタン。夕顔の実 セリック・麻生・中澤(2023)